うんちは何を語る?

第二の脳といわれる腸と人の体のかかわりについて、興味本位に書きつづります。

うんちの化石の話

恐竜の骨格化石

一般的に化石というと、恐竜の骨やマンモスの牙、アンモナイト三葉虫、古代植物の葉っぱなどを思い浮かべませんか?

わたし自身、子供の頃ながめた図鑑などにも、世界各地で発見された、太古の時代のロマンを感じさせる、そういった標本写真が掲載されていた記憶があります。

 でも実は、あまり馴染みがないかもしれませんが、うんちの化石というものがあるんです。

 

少し前のことですが、映画評論家の有村昆さんが、某お宝鑑定のTV番組で、恐竜の糞の化石の鑑定を依頼していました。

結果は、

本人評価額:200万円 ⇒ 鑑定額3万5,000円

で、シャンシャン(笑)

 

まぁ、金額はともかく、この化石、決してニセモノではなく、恐竜の糞の化石に間違いないとのこと。

正確には、草食(植物食)恐竜の糞の化石で、通常、糞の化石は、地中の下にいくほど重みで扁平になるが、依頼品はもっこりしておりうんちらしい糞石で非常に姿が良いと評価されていました(笑)

およそ1億5千万年前くらいのものだそうですが、米国ユタ州ではよく発見され多産するので、そんなに高価な値はつかないそうです。

ただし、値段は安くても、学術的にはとても貴重なものだ、ともいわれていました。

 

そもそも化石は、過去の生物の遺骸や生活の痕跡などが、地層の中に保存されたものです。

モノが化石化するためには、いくつかの条件が必要です。

  • 数が多かった
  • 遺骸が急速に埋まって分解されなかった
  • 骨、歯、殻などの硬い組織をもっていた
  • 風化や侵食による破壊をまぬがれた

などです。

なので、筋肉や皮膚などの部分は分解されてしまうので、見つかる化石は大抵、骨や歯、貝殻などが多いんですね。

 

そう考えると、うんちはとても分解されやすいため、通常はあまり化石化しないはずなんですが、専門的なことはわかりませんが、現在発見されている糞石は、当時の地球環境が偶然つくりだした貴重な資料ということなんでしょう。

 

うんちの化石からわかることは何か・・・それは、うんちの元、つまり食物です。

古生物学者は、糞石中に含まれる植物繊維や種子などを分析し、恐竜の食性や環境を推察します。

いくら完璧な全身骨格が発掘されても、その恐竜が何を食べていたのかを知るのは困難ですが、うんちの化石があれば、その中には食に関するたくさんの手がかりが閉じ込められているというわけです。

骨、魚の鱗、植物の花粉といった硬いものは、消化器官を通過してもそのままうんちになって排泄されることが多いため、いろいろな発見があるんですね。

 

実際、うんちの化石の研究から、草食恐竜が食べていた植物の種類などが推察されていおり、具体的には、針葉樹などの裸子植物を食べていたことがわかっています。

 

草食恐竜のシルエットイラスト

当初、恐竜たちは、好物の裸子植物をふんだんに食していたようですが、一部の裸子植物はやがてキレイな花をつける被子植物へと進化し裸子植物にとってかわって平地で生育しはじめました。

すると必然的に、恐竜の餌となる裸子植物は、高地や寒冷地といった悪条件の土地に追いやられ、またその数を大きく減らしたんですね。

ところが、糞石研究の推察では、どうも多くの恐竜たちは、花をつける被子植物を食べることができなかったようです←創世記の被子植物には毒をもつものが多かったという説があります。

 

そのため恐竜たちは、裸子植物を求めて、過酷な気象条件のエリアに移動したという説があり、これが原因で、ある種の恐竜は衰退の道をたどっていうたと言われているんです。

もちろん、恐竜絶滅説は、隕石説や氷河期説などたくさんあり、現在「コレだ!」という確証説はありませんが、あのデカい恐竜が可憐な花によって追いやられたとしたら、なんとも不思議な感じがしますね。。。

 

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