うんちは何を語る?

第二の脳といわれる腸と人の体のかかわりについて、興味本位に書きつづります。

加工食品が悪さする?!

日本の朝食

 

近年世界各地で日本食ブームが起こり、2013年には日本食がユネスコ世界文化遺産に登録されるなど、和食の注目度は高まるばかりです。

 こういった日本食と対極にあるのが、脂質たっぷりの欧米食です。

腸内環境を考えたとき、動物性タンパク質や脂質を過度に摂取することは、決して褒められたことではありません。

そして、さらに腸内環境を悪化させているのが、食品添加物を大量に含んだ加工食品です。

加工食品とは、食品になんらかの加工を施したものであり、その種類は、水産練り製品・肉加工品・乳加工品・嗜好食品・調味料・菓子類・冷凍食品・レトルト食品・缶詰食品・インスタント食品等、多岐にわたります。加工食品は法律によって食品表示が義務付けられており、私たちはその情報を活用し、適切に選んだり扱うことが必要です。  厚生労働省 e-ヘルスネットより

日本でも一時期、合成着色料や合成保存料などに対する警戒感や批判が強まったことがありましたが、最近では、なんとなく「食品添加物は改良を重ねた結果、人体に悪い影響を及ぼさないものが使われている」といった根拠のないイメージもあり、問題視することが薄らいでいるようです。

 

しかし、食品添加物の実態は少しも変わっていません。

依然として、加工食品には、合成着色料・合成保存料・発色剤・結着補強剤、その他の多種類の食品添加物が当たり前のように使われています。

 

もちろん、現在国内で使用されている食品添加物は、一定の安全基準(あくまでも国内で定めた・・・)を満たしていますが、現実には、複数の添加物を同時に摂取した場合、あるいは長期間に渡って摂取し続けた場合の弊害は確かめようがありません。

 

実際に、実験によって、合成着色料・合成保存料・発色剤・結着補強剤などはすべて、腸内細菌の生育や増殖に悪影響を及ぼしていることが確認されています。

また、現代社会で急増しているアトピー性皮膚炎や花粉症の原因の一つに、食品添加物を挙げている専門家もいます。

 

たとえば、合成保存料ですが、これはその名の通り、食品を長持ちさせるための添加物です。

その働きは、食品に付着した細菌の増殖を抑えること。

なので、摂取し続けると腸内細菌の増加が妨げられ、元気を失い、腸内フローラは打撃的な損傷を受けることになります。

これなどは、素人でも何となくイメージできますよね。

 

こういったことから、味噌汁、納豆などに含まれる麹菌や納豆菌を食べている人と、さまざまな食品添加物が混入した加工食品を食べている人では、体の健康、心の健康に大きな差が出てくることは否定のしようがありません。

加工食品ばかり食べている人は、腸内環境が乱れやすくなり、免疫力が下がるばかりか、セロトニンドーパミンなどの「幸せ物質」が作られにくくなり、精神的なダメージも受けやすくなってしまうんです。

 

 

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コンビニの弁当とスイーツ

もちろん、今の世の中で通常の社会生活を送る人が、加工食品を一切食べないなんてことを出来るわけがありませんが、安易に食べ続けていると、腸ばかりか体すべてに悪影響を及ぼすことは覚えておくべきでしょう。

 

さて、日本食の話ですが、「和食」と聞くと、懐石料理などお膳の前でかしこまって食べることを想像するかもしれませんが、こと腸内環境に関しては、庶民の食事(?)が大切です。

中でも、味噌、納豆、焼きのりなどは特に注目したいところです。

麹菌や納豆菌が腸内細菌を増やし、腸内バランスを整えていることは証明されているので、食べ続けることで当然、うんちの色・形・においが整うことはもちろんですが、同時に腸内の「幸せ物質」を増やすことにもつながります。

 

それから、のり、ワカメ、コンブ、ひじきなどの海藻類も、古くからの伝統食として日本人に親しまれています。

海藻類には、食物繊維が多く含まれていますので、こちらもやはり腸内細菌を増やし、「幸せ物質」の生成にも有効です。

それから、海藻にはビタミンやミネラルが豊富なことは、以前からよく知られているところですが、最近の研究によって、血圧を下げたり、血栓を防止したりする働きがあることが解明され、さらには認知症の予防にまで期待が広がっています。

 

むかしの日本人の朝食は、ご飯と味噌汁、のり、納豆に漬物あたりが定番でした。

特に医学的な知識がなくても、文化・風習として日々の生活の中で、味噌や納豆、漬物などの発酵食品を食べ、腸内フローラを理想的な状態に保っていたわけです。

さらに、豆腐やワカメの味噌汁を食べれば、もはや一食一食が「腸内環境改善チーム」の如く、日本人の健康を守っていたんですね。

 

そういった、ユネスコとはちょっと違う観点からも、日本食を見直してみることが大切なのかもしれません。